サクラエビ春漁不漁、低い水温が一因か 秋漁も自主規制継続方針

 駿河湾特産のサクラエビの春漁が6月5日に終了し、漁業組合などでつくる情報連絡会は30日、由比港漁業協同組合(静岡市清水区)で会合を開き、春漁の結果などについて意見を交わした。今回の春漁の水揚げは昨春の3分の1以下となる約26トンにとどまり、過去最低だった。県水産・海洋技術研究所(焼津市)は不漁の一因として水温の低さが影響した可能性があるとの分析結果を示した。

 研究所の調査によると、昨春は水深40~50メートルにサクラエビが確認されたが、今回の春漁は水深80~100メートルと深い地点にとどまっていた。その要因について水温が影響したとみられ、漁場内の焼津沖など2カ所で実施した4~6月の水温調査によると、全体的に2度ほど低めに推移し、サクラエビが水深の浅い地点まで浮上してこなかった。群れの密集度も低かったという。

 サクラエビ漁はこれまで、資源保護の観点から禁漁区を設けるなど自主規制を続けてきた。今回の春漁は事前調査で資源回復の兆しがみられたため、禁漁区を狭めるなどし、水揚げ量の増加が期待されていた。

 しかし、期待外れに終わり、県桜えび漁業組合の実石正則組合長は会合後の記者会見で「残念で仕方ない」と振り返る。今後については「夏場の産卵調査や秋漁前の資源調査など一番大事なところにきている」と述べ、秋漁も自主規制を継続する考えを示した。

 また、実石組合長は会合の冒頭、春漁で一部の漁船団が禁漁区で操業したことについて「誠に遺憾。おわび申し上げます」と陳謝した。監視船を配備するなど再発防止に向けた取り組みを進める方針も示した。実石組合長によると、5月22日に禁漁区で操業したことを確認した。

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