倒産、半世紀ぶり低水準 5月、裁判所が業務縮小

 東京商工リサーチは8日、全国の5月の企業倒産件数(負債額1千万円以上)が前年同月比54・8%減の314件だったと発表した。昭和39年6月以来、56年ぶりの低水準。新型コロナウイルスの感染拡大で、破産などの法的手続きを担う裁判所が業務を縮小したことに加え、政府が緊急経済対策で打ち出した資金繰り支援策や手形の不渡り猶予が倒産を抑制したと分析した。

 新型コロナ関連の倒産は8日午前11時時点で、2月からの累計で221件に上った。同社は「夏ごろから倒産件数が高水準に戻る可能性がある」と指摘した。

 倒産件数は4月までは8カ月続けて前年実績を上回り、5カ月連続で2桁増だった。人手不足や消費税増税が中小企業の経営に打撃を与え、新型コロナが追い打ちとなっていた。

 ただ政府の緊急事態宣言を受け、裁判所は不急の申し立てを控えるよう要請。5月に入って倒産の判断を先送りする動きがあったとみられている。

 5月の負債総額は24・3%減の813億3600万円。業種別の件数は10業種のうち「農・林・漁・鉱業」(7件)が唯一、前年同月(4件)より増えた。都道府県別では39都道府県が減少か横ばいだった。

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