レナウンが引き金… アパレル業界に忍び寄る破綻の連鎖

 【経済インサイド】

 「ダーバン」「アクアスキュータム」などのブランドを展開するアパレルの名門、レナウンが5月15日に民事再生手続きの開始決定を受け、経営破綻に追い込まれた。アパレル業界の構造的な体質に、新型コロナウイルスの感染拡大が追い打ちをかけ、多くの企業が赤字経営に陥っている。中でも、レナウンと同じく百貨店販売の比率が高い大手は苦しく、破綻の連鎖が懸念されている。

 「不退転の覚悟で必ずやり遂げたい」

 「エポカ」「ポール・スチュアート」などを展開する三陽商会が、5月26日の株主総会後に開いた記者会見。マスク姿の大江伸治副社長は、改革への決意をそう述べた。

 大江氏はスポーツ用品大手、ゴールドウインを再生させた実績を買われて3月1日付で入社し、会見後の取締役会で社長に昇格した。前任の中山雅之氏は副社長に退いた。社長が代わるのは今年に入って2度目だ。

 三陽商会は、英高級ブランド「バーバリー」を失った影響もあり、直近の令和2年2月期まで4期連続で最終赤字が続く。約6%を出資する米投資ファンドのRMBキャピタルは、中山氏の取締役再任などに異を唱え、総会に向けて独自の取締役人事案を発表。株主が会社側の案を退ける可能性もあった。

 結局、総会は予想に反してわずか45分で終わり、会社側の提案は可決された。大江氏は会見で「無条件の支持ではなく、再生の入り口に立つことを認められたと考えている」と神妙な面持ちで語った。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ