【Q&A】一律10万円給付、困窮世帯への支援に課題

 政府は新型コロナウイルスの感染拡大を受けた家計支援で国民1人当たり10万円の現金を一律給付する。課題をまとめた。

 Q なぜ変更されたのか

 A 減収で生活に困った世帯に対象を絞った当初案の評判が悪いためだ。政府の緊急事態宣言は対象が全国に拡大し、国民一人一人が外出自粛を強いられるなど影響を受けた。所得制限の線引きで30万円をもらえる人と、ギリギリ基準を満たさず受給できない人では収入の逆転が起きる可能性もあり、不公平感は強い。

 Q そもそも、当初案はなぜ30万円だったのか

 A リーマン・ショック後の経済対策で国民に一律現金給付したが、「その多くが預金となった反省点もあった」(安倍晋三首相)。生活維持に困らない富裕層にも恩恵が及ぶことになり、批判を受けかねない。また、10万円の一律給付では単純計算で12兆円超の膨大な財源が必要だ。当初案だと約4兆円で済むため財政負担が比較的軽い。

 Q 当初案での支給を期待していた人もいる

 A 30万円の支給基準に当てはまる、2人以下の世帯では支給額が減ることになる。もともと扶養親族が1人の場合、世帯主の月収が15万円以下に落ち込めば対象になるなど低所得者向け制度だけに、減収の影響は多い。とはいえ一律給付の場合、生活保護の受給者や年金のみで生活する高齢者など、当初案では対象外だった人も受け取れる。

 Q 支給時期が遅れることにはならないか

 A 来週に成立が見込まれていた令和2年度補正予算案は国会提出が後ずれする。ただ、高市早苗総務相は17日の記者会見で、所得制限をしない分だけ制度が単純で、「はるかに早く現金が行き渡る」と指摘した。政府・与党は早ければ5月の支給開始を目指す構えだ。

 Q 10万円は自動的に振り込まれるのか

 A 麻生太郎財務相は一方的な支給ではなく「要望される方に配る」としており、手続きが必要になる。ただ、窓口に人が殺到するとクラスター(感染者集団)発生の温床になりかねないため、郵送やオンラインで受け付ける。

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