甘利氏「大手企業は内部留保活用で雇用維持を」 自民税調議論を開始

 自民党税制調査会は26日、臨時の非公式幹部会(インナー)を開き、新型コロナウイルスの感染拡大で低迷する景気を税制面から支援する対策について協議した。会合では、資金繰りや雇用維持に苦しむ企業への納税猶予などを議論。来週にも具体策をまとめ、政府が4月にまとめる経済対策に反映させる。

 甘利明会長は会合後、記者団の取材に、新型コロナによる経済的な打撃には「財政と税制をうまく組み合わせて対処する」と強調。収益悪化が著しい中小企業への支援の強化が重要だとの認識を示した上、経営が悪化した企業が雇用を維持した場合に一定割合を助成する「雇用調整助成金」の拡充なども実施して、企業の雇用維持を支援する方針を述べた。

 一方で、社内にため込んだ利益に当たる内部留保を潤沢に抱える大企業に対しては、内部留保の活用による雇用維持を促したい考え。甘利氏は「今こそ、雇用を支えるための内部留保というメッセージを強く出していく」としている。

 会合では、赤字の企業でも納める必要がある地方税の固定資産税の軽減や、法人税などの納付を猶予する措置などを議論。3月決算企業の法人税や消費税の納付は5月末に迫っており、政府・与党では納税期限を原則1年延長する方向で検討が進んでいる。

 それに加え、災害などで被害を受けた企業が納税期限を延長できる特例について、感染拡大の被害を受けた企業にも適用できるよう柔軟な見直しを図る。感染拡大で赤字となった企業を対象に、前年度までに納付した法人税の一部を還付する案なども検討する。

 このほか、個人向け措置として、住宅ローン減税の優遇策の適用要件の緩和や納税手続きの簡素化なども議論された。

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