再エネ普及元年 経産省、電力会社、ベンチャー利権争奪戦の陰で国民負担も

【深層リポート】

 政府による再生可能エネルギー(再エネ)導入推進方針を受け、日本初の洋上風力発電事業の公募が3月にも始まり、4月には新規発電事業者参入を促す発送電分離が実現する。このため水面下では再エネ利権を巡り、監督官庁の経済産業省、既得権益層の大手電力会社、発電事業の新規参入を目指すベンチャー企業のさや当てが激化。再エネ普及に向け送電網増強では一致している三者だが、その費用は国民負担になりそうだ。(地方部次長 比護義則)

追い込まれる政府

 共同通信は昨年11月29日、同年9月の米ニューヨークで開かれた国連の気候行動サミットについて「日本政府が安倍晋三首相の演説を要望したが国連から断られた」と報じた。理由として二酸化炭素(CO2)排出が多い石炭火力発電の政府推進方針を挙げた。だが、小泉進次郎環境相は同日の記者会見で「そういったことはない。首相が日程上行くことがかなわず、断った」と否定した。

 ただ、サミットでは首脳らが口々に風力や太陽光などの再エネ導入に言及。政府関係者は「安倍首相もCO2を排出しない再エネ興隆の世界的風潮に無関心でいられない」と断じる。政府による平成30年の第5次エネルギー基本計画では令和12年の再エネ電源構成比の目標を「22~24%」としているが、現在はまだ17%ほどだ。そもそも欧米に比べ再エネ導入率が低い政府は、目標達成に向け尻に火がついている状態といえる。

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