倍率600倍も 自治体で相次ぐ氷河期正規採用、民間企業にも広がるか

 バブルの崩壊などで就職難だった35~45歳の「就職氷河期世代」を正規職員に採用する動きが、全国の自治体で広がっている。政府が氷河期世代の雇用を増やす目標を掲げ、10以上の自治体が採用に動き出した。ただ競争倍率は400~600倍とこれ以上ない「狭き門」。今後は経済界への広がりが焦点となる。

「氷河期採用」自治体側の思惑は

 「率先して取り組むことで、同様の動きが広がることを期待したい」

 昨年12月20日、岡山市の大森雅夫市長は記者会見でこう話し、令和2年度の採用で事務職で「氷河期世代」を6人程度採用する方針を発表した。同市では毎年事務職で60人程度を採用しており、10分の1に氷河期世代をあてる計算だ。

 対象は今年4月1日時点で34~44歳。学歴、職務の経験は問わない。採用は秋頃の予定で、試験内容などを調整している。

 こうした氷河期世代の採用には、救済とは別に、職員のいびつな年齢構成を是正する狙いもある。

 岡山市は平成8年に中核市となり、この前後、業務量が増加。これに対応して採用を増やしたため、現在44~50歳の占める割合が大きい。一方、19年から3年間は財政難などから採用を凍結しており、現在33~35歳の層は薄いのだ。

 「氷河期採用は、次代を担う人材の層を補う意味でも有意義」(同市の担当者)と話す。

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