【写真で振り返る2019】関電金品受領問題 昭和の時代劇か

関西電力の会見で、岩根茂樹社長(手前から2人目)が手にする資料を見る八木誠会長(同3人目、当時)=10月2日、大阪市福島区

関西電力の会見で、岩根茂樹社長(手前から2人目)が手にする資料を見る八木誠会長(同3人目、当時)=10月2日、大阪市福島区

 「お菓子の下から金貨が出てきた」。そんな言葉を耳にし、撮影しながら心の中でつっこんだ。

 「昭和の時代劇か」

 平成から令和へと元号が変わったというのに、こんなにも前時代的な「賄賂」の渡し方を耳にするとは。

 仕事柄、不祥事を起こした企業や自治体の会見に、何度も立ち会った。神妙な面持ちで頭を下げるトップにストロボの光を浴びせながら、「本当に反省しているのだろうか」と疑問に感じたことも一度ならずある。

 関西電力の幹部らが、福井県高浜町の元助役から金品を受け取っていた問題で、八木誠会長や岩根茂樹社長が10月2日に開いた会見もそうだった。

 岩根社長は「金品を返す努力を続けてきた」と弁明したが、隣に座る八木会長は生地付きのスーツ仕立券を「儀礼の範囲内だと思った」と受け取り、仕立てて着用してしまったという。

 会見は、4時間近くに及んだ。パソコンで写真を見返すと、「悪代官」のイメージで撮ったはずなのに、画面からは厄介な案件を淡々と処理する「サラリーマン」の印象を感じ、後ろめたさも感じていないのかもしれないと思った。

 1週間後、再び関電の会見を取材した。続投するとしていた八木会長は辞任を発表。岩根社長はその場では辞任せず、第三者委員会の報告書提出に合わせて辞任するという。

 指に力が入り過ぎたのか、シャッター回数が多くなってしまったのを覚えている。(写真報道局 安元雄太)

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