昭和電工が日立化成にTOB 12月にも

 化学大手の昭和電工が、日立製作所子会社で同業の日立化成に対し、12月中旬にも株式公開買い付け(TOB)を実施する方針であることが26日、分かった。日立化成の全株式を取得して完全子会社化することを目指しており、買収金額は9千億円規模になるとみられる。昭和電工は業界の競争が激化する中、買収で企業規模を拡大し、生き残りを図る考えだ。

 日立製作所はITや社会インフラ事業に経営資源を集中しており、約51%を出資し、事業面の相乗効果が小さい日立化成の売却を検討している。5月以降、売却先を入札方式で募集していた。

 関係者によると、買収には三井化学や投資ファンドなども名乗りを上げていたが、昭和電工が有力売却先に浮上し、交渉を進めているという。昭和電工は日立製作所の保有分以外も含め、全株式をTOBで取得したい考えとみられる。

 昭和電工は石油化学製品のほか、記憶媒体のハードディスクや電炉での製鋼に使う黒鉛電極などを手掛ける。一方、日立化成は半導体向けの封止材やリチウムイオン電池材料の負極材などを手掛けており、両社の売上高を単純合算すると約1兆7千億円規模になる。

 昭和電工は26日に「日立化成の株式取得を含め、さまざまな検討を行っているが、現時点で決定した事実はない」とのコメントを発表。日立製作所は「企業価値向上に向けてさまざまな検討を行っているが、現時点で決定した事実はない」とした。

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