対韓輸出管理強化、関西経済への影響は限定的? 韓国-関西経済フォーラム

 日韓関係の悪化が続くなか、大阪市内で8日、日韓の企業や財界人の交流を図る「韓国-関西経済フォーラム」が開かれた。日本政府が対韓輸出管理を強化して以降、関西でも韓国の不買運動や日本への旅行キャンセルの影響が出ており、経済や観光の専門家らが、現状と今後の見通しを語った。

 駐大阪韓国総領事館が平成20年から主催し今年で11回目。例年通り関西の3経済団体が参加したが、第1回から共催していた近畿経済産業局は、今年は「時期、内容で調整がつかなかった」(担当者)として共催を見送った。呉泰奎(オ・テギュ)総領事はあいさつで「歴史問題から生じた両国関係の悪化が経済、安全保障分野にも拡大している。韓日の経済交流が、政治関係の影響を受けることなく関係改善の一助となるよう願っている」と述べ、再び近畿経産局と共催したい考えを示した。

 経済団体を代表して関西経済連合会の松下正幸副会長は「韓国は関西全体の貿易額の約2割を占め、関西には在日韓国人も多い。経済界としては大事な隣国であり、両国政府には早期の関係改善を望む」とあいさつした。

 フォーラムの講演で、日本総合研究所の若林厚仁関西経済研究センター長は、日本の輸出管理の見直しにより、8、9月に半導体材料のフッ化水素の輸出がほぼなくなったことに触れ「日本の自動車産業ほどの基幹産業である半導体業界に直結する措置だった」と韓国側に与えた衝撃の大きさを説明。ただ、日本政府は順次輸出許可を出していることから「今後、輸出量は回復に向かう」として、全体の輸出に与える影響は限定的だと結論付けた。

 一方、日本政府観光局によると、9月の訪日韓国人客は前年同月比58・1%減の約20万人と急減し、観光業界は厳しい状況に陥っている。観光学が専門の関西国際大学の李容淑(イ・ヨンスク)教授は「政府間の問題が経済、民間交流に大きな被害を与えている」と指摘。そのうえで「関西は今後、2025年の大阪・関西万博やIR(統合型リゾート)誘致など明るい要素がある。若者を中心とした観光交流を増加させ、相互理解を進める必要がある」と述べ、新たな日韓関係の構築を求めた。

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