セブン&アイHD、セブンPay問題で井阪社長の報酬返上、新構造改革プランでそごう西武5店閉店へ

 国内流通大手のセブン&アイ・ホールディングス(HD)が大規模な構造改革に乗り出す。セブン&アイHDは10日の令和元年8月中間決算発表会見で、スマートフォン決済サービス「7pay(セブンペイ)」の不正利用問題の責任を明確化するため、井阪隆一HD社長ら3人が役員報酬を自主返上すると発表。合わせて公表したセブン&アイグループとしての構造改革では、百貨店のそごう・西武とスーパー事業のイトーヨーカ堂で不採算店の閉鎖に踏み切り、2社で合計約3千人を削減する方針を示した。

 役員報酬の自主返上では井阪氏と後藤克弘HD副社長兼デジタル戦略推進本部長が月額報酬30%を3カ月減額する。井阪氏は自主返上について「セキュリティー意識の欠如に問題があったことに経営責任があり、私の責任だ。それを内外に明確化する」と述べた。

 一方、事業構造改革では大幅な店舗閉鎖に踏み切る。現在15店舗で展開するそごう・西武では令和2年8月に西武大津店(滋賀県)、そごう西神店(兵庫県)など4店を、3年2月にそごう川口店(埼玉県)を閉店する。他2店は売り場面積を縮小する。人員削減規模は5年2月末で約1300人となる。

 またイトーヨーカ堂では既存の158店のうち、不採算店33店でグループ内外企業との連携を模索、閉店の是非を検討する。継続可能と判断した103店はショッピングセンター(SC)化を推進。食品中心に展開する22店は分社化した上でHD内部の他社へ移転する。正社員約1700人をHD傘下の別会社などに配置転換する方針だ。

 さらにコンビニエンスストア事業のセブン-イレブン・ジャパンは、収益強化の一環として来年度にかけて不採算店閉鎖のペースを1千店まで上げる。来年3月から加盟店料(ロイヤリティー)の引き下げ割合を見直し、開店から間もない低収益店の負担軽減に取り組む。井阪氏は「グループシナジーをさらに追求する。そのためにも構造改革を断行する」と述べた。(日野稚子)

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