韓国への政府対応、反対は1社のみ 企業アンケート

 日韓関係の悪化を踏まえても「業務に影響は出ていない」と答えた企業が7割超に上ることが産経新聞の主要企業アンケートで分かり、一連の摩擦で日本経済が受ける打撃は当面、局所的なもので済みそうだ。政府の対応には国際的に認められた安全保障上の措置だという点に加え、いわゆる徴用工問題で日本企業が標的になった背景も重なり、反対した企業が1社にとどまるなど冷静な評価が目立った。

 日本のホワイト国除外を受け、韓国側も日本製品の不買運動を起こすなど反発を強めている。ただ、日韓関係の冷え込みで「既に影響が出ている」企業は5%で、「今後影響が出る」を含めても14%にとどまる。逆に影響はないと答えた企業は72%と大勢を占めた。

 影響があると答えた企業に具体的な内容をたずねると、軍事転用される恐れが強いとして日本が輸出管理を厳格化した半導体材料など、韓国からの受注減少を挙げる声が最も多かった。

 一方、政府の対応をどう評価するかとの設問に「支持する」と答えた企業は14%で、「信頼関係のもと、輸出管理に取り組むことが困難になっている」(建設)といった指摘が出た。軍事転用などの問題がある物資を規制することは関税貿易一般協定(GATT)の例外規定で認められており、安全保障上の措置だという認識が広がっている。

 これに対し、「支持しない」と答えたのは「最終的に日本経済にも悪影響がある」(化学)とした1社のみ。「分からない」と明確な態度表明を避けた企業は53%と過半数を占めた。

 日韓関係は韓国最高裁が昨年、いわゆる徴用工問題で日本企業に損害賠償を命じた判決を確定させたことで急速に悪化し、歴史問題が経済分野に波及している。そのためか、「韓国は最も重要な隣国で欠くことができないパートナー。一日も早く関係が正常に戻ってほしいと願う」(化学)と前のめりに関係改善を求める声はさほど多くない。

 むしろ政府の対応に理解を示しつつ、「経済面で交流・対話のチャンネルを維持することが経済界の役割」(保険)と沈着な反応が目を引いた。(田邉裕晶)

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