テレワーク導入に不安と苦労「サボらないか」「公平性は」

 総務省などの関係省庁と東京都は、7月22日から9月6日を、職場から離れた場所で働く「テレワーク」をうながす「テレワーク・デイズ2019」の期間としている。働き方改革を推進するとともに、東京五輪・パラリンピック期間中の渋滞緩和と公共交通機関の混雑緩和につなげたい考えだ。しかし、新しい働き方の広がりに不安をおぼえる人もいる。

 人材サービスのエン・ジャパンは6月12日~7月16日、同社のサービスを利用している、従業員数300人未満の中小企業を対象に、テレワークに関するインターネット調査を実施。491社の回答をまとめた。

 テレワークを導入している企業は14%で、2017年の調査から6ポイント上昇した。業界別では「IT・情報処理・インターネット関連」が積極的に導入していることが分かった。

 導入しているテレワークの形態について聞くと、「在宅勤務」が81%で最多だった。職場よりも自宅に近い位置にあるサテライトオフィスやシェアオフィスを利用する「施設利用型」は13%。導入する企業が、遠隔勤務の場所を確保する手間やコストが発生するため、主流にはなっていないようだ。また、場所に依存しない「モバイル型」は31%だった。

 通勤時間の問題を解消し、生産性向上に役立つとされるテレワークだが、懐疑的な見方も少なくない。同調査では「情報漏洩が心配です。あとは従業員のサボりも気になります」(広告・出版・マスコミ関連)、「導入にあたり初期投資も必要。成果につながるまでの期間を考えると、割に合わないと感じる」(金融・コンサル関連)など、働き方の急な変化がマイナスになりうるという意見も寄せられた。

 導入した企業からは社内のルール作りで苦労したという声も。「原則、家庭の事情でやむを得ない場合のみ受け入れているが、通勤時間などの理由で他の社員からもテレワークの希望があり、公平性を示すのが難しかった」(IT・情報処理・インターネット関連)。総務省などは「テレワーク・デイズ2019」の目標に、全国で3000団体、のべ60万人の参加を掲げているが、各企業がテレワークを制度として継続していくには課題も多そうだ。

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