令和の親父キラー 新型「カタナ」大人気の理由を試乗で探る

 スズキが19年ぶりに復活させた大型二輪車の新型「KATANA(カタナ)」が中高年ライダーの人気を集めている。5月30日の販売開始から注文が集中し、年間販売目標1000台のところ、7月初めの時点で2000台の予約が入る人気ぶり。初代カタナのデザインをそのまま再現するのではなく、現代風に大胆なアレンジを加えてながらも初代のイメージを残した点もファンから好感を持って迎えられた。ある意味「親父キラー」ともいえるカタナのスペックを試乗会で探ってみた。(岡田敏彦)

 ■欧州の「高嶺の花」

 スズキ・カタナは、昭和55年にドイツのケルン・モーターショーで発表され、翌年から欧州で販売開始されたスズキの名車。日本刀をモチーフとした斬新なデザインで世界のバイク愛好家の注目を集めたが、日本で「伝説」とまで言われ、いまも中高年バイカーの憧れとされるのは、手が届きにくい排気量だったことも影響している。

 そもそも400CC以上の二輪に乗れる免許が「限定解除」と呼ばれ、運転免許試験場での一発試験でしか取れなかった時代に、初代カタナは排気量1100CCで発売された。

 また、当時大排気量の二輪車は若者が乗るには危険なものとみなす風潮があり、メーカーでは750CC以上のバイクの販売は自主規制していた。国内では買えないため、多額の費用をかけて逆輸入する愛好家も現れるなか、スズキでは国内向け750CC版を新開発した。

 しかし、デザインの魅力の一つでもあった1100版のセパレートハンドル(左右のハンドルバーが一体ではなく独立したもの、通称セパハン)とスクリーン(風よけ)は運輸省(現在の国土交通省)から認可が降りず、750版では採用されなかった。当時はカウルさえ認められていなかった。

 このため生産メーカーのスズキが自ら1100CC版の逆輸入車を取り扱うに至った。その後、二輪車に関するさまざまな規制が緩和されたこともあり、スズキでも250CC版や400CC版を販売。シリーズ全体で累計約6万5千台を販売した。

 当時の若者にとって1100版初代カタナは高嶺の花だったわけだが、そんな若者もいまや中高年。スズキが日本各地で開いている、スズキの二輪車を取りそろえた試乗会「スズキ ファンRIDEフェスタ」でも試乗希望者が長蛇の列を成すほどで、筆者も7月6・7日に大阪・舞洲で開かれた同フェスタに参加してみた。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ