「おっさんも女子高生の匂いに」制汗剤が想定外の大ヒット、男性にもウケた女性の「匂い」

 【ビジネスの裏側】

 若い女性から漂う特有の匂いを感じられるという制汗剤とボディーソープが大ヒットしている。加齢とともに女性の体から失われていくピーチやココナツのような香り成分を配合しており、商品は30代以上の女性をメインターゲットにしているが、ネットのブログを通じて男性に人気の火がついた。品切れをおこすドラッグストアも現れ、発売元のロート製薬は驚きを隠さない。

売り上げ4倍に

 話題となっているのはロートの「デオコ」ブランドから出ている制汗剤(デオコ薬用デオドラントスティック、デオコ薬用デオドラントロールオン、店頭想定価格各972円)とボディーソープ(デオコ薬用ボディクレンズ、同1080円)。同社の研究で明らかになった女性の匂いに由来する香り成分を配合したのが特徴で、女性の加齢臭をケアする商品として平成30年3月に発売された。

 発売後、女性を中心に好調に売り上げは推移。そんな中、さらに爆発的人気につながったきっかけが、5月下旬にネット上でアップされたあるブログだ。使用後の男性側からとらえた感想がつづられ、その後、次々とツイッターなどに別の男性とみられる投稿が現れた。

 「おっさんも女子高生の匂いになる」「女の子の匂いを感じる」などといった感想が相次ぎ、今では「デオコおじさん」という代名詞さえ、使われるような状態だ。

 ロートによると、ブログが掲載された翌週の売り上げは、前週比4倍になった。ロート広報は「男性人気の後押しとみている」としつつ、「明確に女性をターゲットにした商品なので、想定外です」と驚きを隠さない。

 そもそも、若い女性の匂いとは何なのか。

加齢で失われる甘い匂い

 女性の加齢に伴う体臭の変化について調べてきたロート製薬は、女性が若いころに体から発する匂いに着目。10~50代の女性50人に、入浴後から24時間着用してもらった布を回収し、研究員が嗅覚で確認し、科学的な分析で評価したところ、そこはかと漂う甘い匂いがあることに気づいたという。

 研究の結果、ピーチのような香りの「ラクトンC10」と、ココナツのような香りの「ラクトンC11」という化合物が匂いのもとと突き止めた。

 また、それらの香り成分は加齢とともに失われていくことも判明した。10~20代に比べて、30代以降で減る傾向にあり、その「匂いの曲がり角」は35歳くらいに訪れることも分かった。

 研究の中心になったのも男性社員で、同社広報は「女性は自身ではなかなか匂いの変化に気づきません。男性だから、特有の匂いに敏感になるのかもしれません」と分析している。(安田奈緒美)

 

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