一体何をやった? 今さら聞けないカルロス・ゴーン事件の真相

 2つ目の“会社の私物化”とは、2008年にゴーン被告の私的な投資で生じた約18億5000万円の損失を、日産に付け替えたというものだ。さらに、この取引に協力したサウジアラビア人の会社に、日産の子会社から約16億円を振り込ませたという疑いがかけられている。

 ゴーン被告は、2017年まで日産の社長を務め、以降も会長の座に君臨してきた。でも、中小企業の社長が役員報酬が少なく見えるように細工したり、会社のお金で高級車を買ったり…というのはよく聞く話。なぜ大事件に発展してしまったのか。伊藤さんが解説する。

 「日産は東証一部に上場する大企業です。株式会社であるため、何万人もの株主たちの投資によって成り立っています。彼らが投資をするときに参考にするのが『有価証券報告書』。そのため、報告書はすべてオープンに、偽りなく記載して提出しなければならないと法律で義務付けられていて、虚偽記載は刑事罰の対象になるのです」

 また、伊藤さんは「逮捕の背景には、日本とフランスの自動車産業をめぐる国家レベルの“綱引き”がある」と指摘する。

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