自動車大手労組、トヨタ除きベア「3千円」要求で足並み

 平成31年春闘交渉で、トヨタ自動車を除く乗用車大手の労働組合が、基本給を底上げするベースアップ(ベア)について、月額3千円の要求で足並みをそろえる方針を固めたことが8日、分かった。今春闘では「ベア偏重からの脱却」が焦点の一つだが、労組側は依然として高水準のベアへのこだわりを捨てていないのが現状。トヨタは先導役を降りた一方、他の労組は、経営側への交渉力を“共闘”で高めるという従来手法が引き続き効果的と判断したようだ。

 トヨタ労組は8日、今春闘で全組合員平均1万2千円の賃上げを求める要求方針を正式に決めた。ベアはこの中に含まれるが、具体額は明示しない。ベア要求額を示すと、取引先の中小企業の労組がその水準を意識して要求額が抑えられ、格差是正が進まないという懸念が背景にある。

 これに対し、日産自動車やSUBARU(スバル)などトヨタを除く7社の労組はベア月額3千円を要求する見通し。背景には、自動車総連の上部団体である金属労協が「3千円以上」の要求基準を決めたことがある。統一要求額を示さない方針に転換した自動車総連も、30年春闘のベア要求平均額は3413円と説明しており、各社の労組も参考にしたとみられる。労組幹部からは「自動車業界が春闘相場を牽引(けんいん)する必要がある」という声も上がる。

 各社の労組は13日に経営側に要求し、今春闘が本格的にスタートする。

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