ルノー新会長、日産取締役に就任へ 臨時総会を4月8日開催

 日産自動車は5日の臨時取締役会で、4月8日に臨時株主総会を招集することを決めた。総会では前会長のカルロス・ゴーン被告(64)ら2人を取締役から外し、新任取締役にフランス自動車大手ルノーのジャンドミニク・スナール新会長(65)を選任する。日産はスナール氏を取り込むことで、ルノーとの関係を修復しながらコーポレートガバナンス(企業統治)を立て直す考えだが、意見対立で改革を進められないリスクもはらむ。

 臨時総会は東京都港区のホテルで開催予定。日産は、「全取締役の選退任などに関しては、6月開催予定の定時株主総会に改めて提案、決議される」とのコメントを発表した。

 臨時総会開催とスナール氏の選任案は、両社の関係改善にとって大きな意味を持つ。ルノーがゴーン被告の会長兼最高経営責任者(CEO)職解任を見送っていたことで両社の間に不協和音が生じ、日産はルノーが再三求める臨時総会開催を拒否してきた経緯があるからだ。今月、ルノーの新体制移行を契機に、日産は開催に応じた。

 もっとも、筆頭株主であるルノーの要求を拒みきれなかったという見方もできる。日産は外部の弁護士らでつくる「ガバナンス改善特別委員会」が3月末までに出す提言を踏まえて人事案を決めるのが妥当だという理由で開催を拒んできた。総会開催時期を4月とすることで、特別委の結論を尊重する姿勢を維持しながらルノーの要求を受け入れる形にした。

 日産は提言を踏まえ、4~5月に企業統治改善策の検討を本格化させる。西川(さいかわ)広人社長(65)は「スナール氏には一緒に議論し、一緒に悩んでほしい」と述べた。だが、特別委の提言とルノーの利益が相反する懸念も否定できず、調整が課題となりそうだ。

 一方、日産は近く、有価証券報告書に記載していなかったゴーン被告の8年分の報酬約91億円について平成31年3月期決算に計上する見通し。今月12日の30年4~12月期決算発表時にも公表する。だが、日産はゴーン被告に損害賠償を請求する方針であることから、支払いについては慎重に検討する。

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