あの「サラリーマン川柳」には幻の回があった 非公表になったそのワケは

 その後も幻の初回は一般公表されていない。「あくまで社内向けのものであるから」というのがその理由だ。確かに当時の社内報をこっそり見せてもらうと「わりかんで 酒飲みながら 部下しかる」「早帰り せよという言う手に また書類」など、公開するにはちょっとシニカルなのかもしれない。

 30年超の時を経た現在、サラ川は毎回4万句以上の作品を集める“お化けコンテンツ”へと姿を変え、第一生命ブランドの向上に一役も二役も買っている。昭和、平成と積み重なってきたサラ川を読み解くと、当時の空気感を色濃く反映した、ある種の歴史書に近いような感もある。

 同社やシンクタンクの第一生命経済研究所が制作した「サラ川で考える『日本の働き方』」では「生活が 乱れただけの フレックス」(第5回 平成3年)、「仕事量 変えず『休め』と 言う上司」(第31回 平成29年)といった句が時系列に沿って紹介されている。時代によって変わるサラリーマンのライフスタイルが浮き彫りになり、興味深い。

スピンオフ企画も

 優秀作を集めた書籍も数多く出版され、最近では若者をターゲットにしようと20代限定のU29サラ川、女性限定サラ川、就職を控えた学生による「これからサラリーマン川柳」などスピンオフ企画もある。「お国自慢」を集めた地域限定のサラ川を47都道府県で実施するという野望もある。

 サラ川の担当者で、生涯設計教育部マーケティング企画課の課長補佐、山本愛さんは「自然体で『わかる、わかる』と気軽に楽しんでもらいたい」という。

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