日産新車販売8カ月連続増 ゴーン・ショックで失速懸念も

 日産自動車の11月の国内新車販売台数(軽自動車を除く)は前年同月比42・2%増の2万9563台と大幅なプラスとなり、4月から8カ月連続で前年実績を上回った。日産が昨年に無資格検査問題で生産と出荷を止めた反動もあった。ただ、日産前会長のカルロス・ゴーン容疑者(64)が逮捕されたのは11月19日のため、その影響はまだ出ていない。今後、同社の経営混乱が長期化した場合、ブランドイメージ低下を通じて販売が減速する恐れもある。(臼井慎太郎)

 日産の国内販売には、反動増に加えて、好調な売れ行きの小型車「ノート」やミニバン「セレナ」も寄与した。日産同様にゴーン容疑者の逮捕に揺れる三菱自動車も26・3%増だった。

 日産の平成30年の新車販売も2年連続で前年を上回る見通しだ。日本自動車販売協会連合会(自販連)などが発表した1~11月の累計台数は軽も含めて前年同期を上回った。

 ただ、ゴーン容疑者が報酬を有価証券報告書に過少記載した疑いや、会社資金の私的流用の疑惑が相次いで報じられ、消費者の商品選びに悪影響を及ぼす懸念もくすぶる。日産が電気自動車関連のイベントを延期するなど発信力もそがれている。

 日産は企業連合を組む仏ルノー、三菱自と提携の維持を確認。今月17日には後任会長を選び、新体制を固めて事件の影響を最小限に抑えたい考えだが、不透明感も漂う。

 自動車業界の調査やコンサルティングを手がけるJ・D・パワージャパン(東京)の木本卓執行役員は「ゴーン容疑者への捜査と裁判、さらに3社連合の行方によっては日産のブランドイメージが低下する可能性もぬぐえない」と指摘。27年に発覚した独フォルクスワーゲンの排ガス規制逃れ問題でディーゼル車離れが進んだように、顧客離れを引き起こす懸念もくすぶっている。

 自販連と全国軽自動車協会連合会が3日発表した11月の国内新車販売台数は、前年同月比8・6%増の44万1943台となり、2カ月連続で前年実績を超えた。

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