揺らぐ3社連合 三菱自、業績回復に影響も

 三菱自動車は26日、金融商品取引法違反容疑で逮捕された日産自動車前会長、カルロス・ゴーン容疑者の会長職を解任した。平成28年に燃費不正問題で経営危機に陥った三菱自は日産傘下に入って再出発し、業績は回復基調にある。だが、日産、仏ルノーとの3社連合の“要”になっていたゴーン容疑者の不在で、戦略の見直しを迫られる可能性もある。(田村龍彦)

 三菱自の足元の業績は好調が続いている。30年3月期連結決算は最終利益が1076億円で、2年ぶりに黒字転換した。直近の9月中間期も最終利益は前年同期比7・2%増となり、「V字回復」に近付きつつある。

 スポーツ用多目的車(SUV)などの販売が伸びているほか、日産・ルノーとの提携を通じたコスト削減効果も寄与している。

 三菱自が燃費不正で危機に陥った28年、事業拡大のチャンスとみて、資本業務提携を主導したのがゴーン容疑者だった。

 日産・ルノー連合傘下に入った三菱自は日産から役員を受け入れるとともに、ゴーン容疑者自ら会長に就任。共同での部品調達や研究開発などを進めてきた。さらに、三菱自が得意とするプラグインハイブリッド車(PHV)の技術をルノーに提供することなども計画していた。

 今回のゴーン容疑者の逮捕はそうした三菱自の成長戦略に水を差すものだ。

 楽天証券の窪田真之チーフ・ストラテジストは「ゴーン体制の下で作られてきた3社連合は路線修正を迫られるだろう」と指摘する。

 日産は筆頭株主であるルノーとの資本関係の見直しを視野に入れており、今後、ルノーではなく日産が主導する3社連合に変わるのか、それとも3社が独立志向を強めるのか、先行きは不透明だ。

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