「犠牲者」か「言い訳」か ハーレーダビッドソン、生産の国外移転で論争 現地ルポ

 トランプ米政権の「保護主義」が世界の企業を揺るがしている。米二輪車メーカーのハーレーダビッドソンが、生産の一部を国外移転すると表明したことが、米国で論争に発展。同社は「トランプ政権が発動した関税の悪影響を避けるため」と移転理由を説明するが、トランプ大統領らは「言い訳だ」などと真っ向から否定。論戦は政権の通商政策への賛否もからみ、議員や産業界を巻き込んで熱を帯びている。(米ペンシルベニア州ヨーク 塩原永久)

 「ハーレーは一部の生産移転を以前から計画していた。関税の結果ではない」

 ムニューシン財務長官は12日、下院金融サービス委員会でこう証言し、政権の通商政策を擁護した。

 米政権は鉄鋼やアルミニウムに関税を課す強硬策を実施。これに対し、欧州連合(EU)が6月下旬、報復関税を発動した。ハーレーは欧州での価格を引き上げない方針のため、「関税の影響で生産コストが1台約2200ドル(約25万円)上昇する」として、EU向けの生産を国外に移転すると発表した。

 米製造業の復活を公約とするトランプ氏は反発し、ツイッターや演説などで連日、「ハーレーが最初に白旗を上げるとは」「言い訳にするな。辛抱しろ」などと同社を攻撃している。

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