原油安なのにプロパンガスは5割も値上げ!?不透明化な料金体系にメス入るか

 【経済インサイド】

 電気や都市ガスの小売り全面自由化を控え、料金規制がないプロパンガスなど液化石油ガス(LPガス)業界がにわかに厳しい視線にさらされている。国内の4割に相当する約2400万世帯が利用する基幹エネルギーありながら、不透明な料金体系に対する不満が根強いことが原因だ。放置すれば電気や都市ガス料金の低廉化にも影が差すだけに、政府は消費者への説明責任を果たすよう業者に圧力を強めている。

 「業界では、電力・都市ガスの小売り全面自由化を見据え、LPガスが選ばれるよう取引の適正化と料金の透明化を進めている」

 全国LPガス協会の北嶋一郎会長は10日に開かれた経済産業省の作業部会でこう強調。昨年3月に改訂した販売指針に基づき、標準的な料金をホームページで公表するなど業者への指導を進めていると説明した。

 その直後、経産省幹部は今年2月に主要業者50社を調査した結果、標準料金を公表している業者はわずか2社にとどまったことを報告。同幹部は「LPガス料金の高止まりや不透明性を指摘される要因だ」と厳しく指摘した。

 LPGは都市ガスの導管が届かない郊外や地方都市で広く利用されている。各家庭にボンベで供給するため災害時の復旧が早いのが強みだ。ただ、料金に関する規制がないため契約条件や料金体系が異なる業者が入り乱れ、同じ地域でも価格が異なることが珍しくない。標準料金の開示も進まず、消費者が複数の業者を比較検討して自由に選択する環境は整っていない。

 今後、経産省は全国約2万社の販売業者に対し営業の適正化を求める方針だ。年内にガイドラインを作成し、ホームページで標準的な料金メニューを公表する▽請求書に料金の算定根拠を明記する▽値上げの際には事前に書面通知する-といった対応を迫る考え。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ