【外信コラム】ミャンマーのクーデター「元カレよりひどい国軍」と抗議

 国軍が実権を握ったミャンマーのクーデターをめぐっては、シンガポールから“リモート取材”が続いている。ミャンマーは新型コロナウイルスの拡大防止措置として、昨年から原則として国際線を運休している。国軍は海外メディアの取材を避けるため、この時期の政変を選んだのではないか-と怪しんでしまう。

 現地通信員の報告や会員制交流サイト(SNS)などを通じて現地の様子を探る作業が続いているが、意外にも抗議デモに参加する若者から強い悲壮感は漂ってこない。人気映画バットマンに仮装した抗議のほか、「私の元カレはひどかったが、国軍は最悪だ」「独裁者ではなく、ボーイフレンドが欲しい」と書かれた紙を掲げた女性もいた。なぜか筋骨隆々の男性の集団が上半身裸で行進している様子も見られた。

 昨年、タイで起きたプラユット政権に反発するデモでは日本のアニメ「とっとこハム太郎」のテーマソングをもじった批判が展開された。ユーモアを含んだ抗議には不謹慎との評があるかもしれないが、高い訴求力を目指した「新世代のデモ」といえるだろう。

 国軍はインターネット遮断などにより抗議活動への締め付けを強めている。早期の事態収束は望めなさそうだが、「強権」に直面した若者の願いと憤りに注目していきたい。(森浩)

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