【主張】大阪・関西万博 困難乗り越え未来築こう

 2025年大阪・関西万博の運営の基本方針が閣議決定され、基本計画が公表された。

 大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)で開かれる万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとし、「いのちを救う」など3つのサブテーマを設定している。基本方針と計画でさらに方向を描いた。

 菅義偉首相は21日の国際博覧会推進本部の会合で「日本の伝統や魅力を世界に発信する最高の機会にする。オールジャパンで成功に導く」と述べた。

 テーマは新型コロナウイルスと戦い、克服しようとする人類の歩みとも重なる。今はコロナ禍の逆境にあっても、少しでも明るい未来を描き、築いていきたい。

 コロナ禍に限らない。地球温暖化とともに人類は近年、深刻な災害を経験している。惨禍から教訓をくみ、世界をよりよいものとしなければならない。

 万博はそんな未来を実現する絶好の機会となる。

 基本方針では、焦点を当てる事柄として感染症対策や防災・減災などを挙げた。ポストコロナの経済・社会への転換を目指すことも掲げた。

 約4年後とはいえ、コロナ禍にあって今は万博の話どころではないという国もあるかもしれない。コロナの影響で各国への招請活動の開始も大きく遅れた。

 それでも各国が参加することに意義を見いだせる万博にしなければならない。世界が集まってこその博覧会である。

 デジタル技術で世界の人々が参加できる万博にすることも目指している。実現させたい。

 方針は万博を「未来社会の実験場」と位置づけ、脱炭素社会などさまざまなテーマを盛り込んだ。運営主体となる日本国際博覧会協会が公表した基本計画は、具体的な会場案や事業案を示した。

 会場建設費は当初予定の約1250億円から1850億円に膨らんだ。国と大阪府・市、経済界が3分の1ずつ負担し、それぞれ200億円ずつ増える。

 コロナ禍で打撃を受けた経済状況では、どこにとっても痛手である。しかし未来のために必要な投資と考えるべきだろう。

 関西経済連合会の松本正義会長は民間の負担増額分について、確保できるとの見通しを示した。国のイベントであり、全国的な支援がもっとあっていい。

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