【外信コラム】フランス、2度目の都市封鎖

 新型コロナウイルスで、フランスは2度目の都市封鎖中。外出は原則禁止だが、街に取り締まりの警察官は見当たらず、前回のような緊張感に乏しい。

 封鎖初日、家電チェーン店に行った。テレワーク奨励中に「生活必需品店」として営業が認められ、ちゃっかり本やDVDまで売っていた。一般の本屋は閉鎖を迫られたので、「大手だけもうけるのは許せない」と非難ごうごう。チェーン店は慌てて書籍売り場を封鎖した。

 フランス革命の伝統か、この国は「金持ちと大企業がもうけ、庶民が苦しむ」のはご法度。自粛ポリスならぬ、「平等ポリス」が社会的圧力になる。都市封鎖が小売業に対する「ギロチンの刃」に例えられるのも、むべなるかな、である。

 だが、必需品店とは何か。食品売り場は早くもクリスマス一色。高級チョコやフォアグラが並ぶ。コロナ不況の中、消費意欲をかきたてる涙ぐましい努力。消費者も「運動のための散歩」という口実で、デパ地下をうろついている。カフェも映画館も閉まっていて娯楽に乏しいのだ。

 シャンゼリゼ通りは恒例のイルミネーションを22日に始める。ブランド店は閉鎖中でも、パリの灯は消さないという心意気。みんな「散歩」に来たらどうなるかしら。感染者数は連日3万人超えだから、ちょっと心配。(三井美奈「パリの窓」)

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