【主張】敬老の日 大切な人たちを守りたい

 高齢者に無事でいてほしい。新型コロナウイルス禍にあって、そんな思いを強くした人は多いはずである。

 日本は高齢化社会だ。100歳以上が初めて8万人を超えた。お年寄りは長く社会に尽くし、後に続く世代を育ててくれた存在である。

 とても大切な人たちなのに、ウイルスに感染すれば重症化リスクが高い。新型コロナの死亡率は16日時点で80代以上17.8%、70代7.7%、60代2.4%である。何としても高齢者を守りたい。

 緊急事態宣言下にあったゴールデンウイークだけでなく、お盆も帰省を控える動きが広がった。高齢の親にうつしてはいけないといった思いからだった。

 新型コロナ感染症との戦いは長期に及び、一部では気の緩みも見られる。夏場には夜の街関連や、20代から30代の若年層での感染の広がりが目立った。

 無症状のままで誰かにうつしてしまうかもしれない。感染予防に気を付けるのは、自分を守るためだけではなく、他の人たちのためでもあることは言うまでもない。ウイルスに対して弱者となる高齢者に感染を広げてはいけないことは繰り返し言われている。

 誰もが生活のあらゆる局面で予防に努める必要があることを、改めて肝に銘じたい。

 祖父母や両親だけでなく、高齢者全員を思いやる気持ちを持ち続けよう。

 多くのお年寄りが暮らす介護施設でもクラスター(感染者集団)が発生してきた。職員の苦労は相当なものだと思われるが細心の注意でお年寄りを支えてほしい。

 インターネットを活用して、高齢者の介護や見守りを支援する試みも広がっている。介護現場で導入を検討するのもいいだろう。

 コロナ禍の下でも、高齢者には感染防止に努めつつ、娯楽でも仕事でも前向きに歩んでほしい。

 希望する人は70歳まで働けるよう企業に努力義務を課す関連法が今春、成立した。社会は高齢者の活躍をますます求めている。経験や知識を持つ高齢者が活躍することは後に続く世代への刺激ともなり、社会を活性化する。リタイアしても豊富な人生の知識がある。それも周りに伝えてほしい。

 高齢者を支えながら、全世代で新型コロナによる国難を乗り切りたい。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ