米軍が働くかは状況次第 「専守防衛」は危うい本土決戦論

【風を読む】

 地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の導入計画が撤回された。政府が、これに代わるミサイル防衛体制を含む新たな安全保障戦略を検討していくことになった。

 安倍晋三首相が議論を進める考えを示した敵基地攻撃能力保有の是非が焦点となる。自民党は、小野寺五典元防衛相を座長とする検討チームで、抑止力の一つとして積極的に取り上げる方針だ。

 これに対して、日本の防衛力充実を望まない中国、憲法や「専守防衛」を理由に挙げる公明党、共産党などから反対論が出てきた。

 中国外務省報道官は「専守防衛の約束を真剣に履行するよう促す」と述べた。その中国は、2千発以上のミサイルを日本に向けている。それらには核弾頭を搭載できるものがある。

 中国に「専守防衛を守れ」と説教する資格はない。中国の反発から分かるのは、敵基地攻撃能力の保有は対中抑止力向上に有効だということだ。

 公明党の斉藤鉄夫幹事長は「専守防衛の基本的な考えからも国民の理解を得られると思っていない」と述べた。共産党の小池晃書記局長は「攻撃的兵器の保有は、自衛のための最小限度の範囲を超えるから許されないとしてきた憲法上の立場を完全に蹂躙(じゅうりん)する」と語った。立憲民主党もこれまで保有に反対してきた。

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