【主張】レジ袋有料化 プラごみの本質考えよう

 はたしてどれだけの効果があるのだろうか。

 小売店で買った物を入れるプラスチック製レジ袋有料化の件だ。

 先行実施しているスーパーなどに続いて1日からは、新たにコンビニなども加わり、従来の無料配布から全国一律で原則、有料に変わる。

 プラスチックごみによる海洋環境汚染が国際的な問題としてクローズアップされる中、その打開策の切り札にしようという国の政策による変更だ。

 有料化に対する消費者の疑問の声は少なくない。1枚当たり2~5円といった値段だけでなく、レジ袋の利用規制による海洋プラごみの発生削減効果に首をかしげる部分があるためだ。

 国内での廃プラ量が年間約900万トンであるのに対し、使われているレジ袋は約20万トンだ。市街地や野山でポイ捨てされ、川の流れに運ばれて海洋プラごみとなるレジ袋は、そのごく一部にすぎないからである。

 とはいえ、地球の海は海洋プラごみで満ちている。1950年代以降、世界で生産されたプラスチックは83億トンに達し、1億5千万トンが海に流れ込んだと推定されているのだ。

 それらは表層を漂ったり、海底に沈んだり、紫外線や波の作用で5ミリ以下の小片に砕けてマイクロプラスチックと呼ばれる姿に変化するなどして、さまざまな形で各種の海洋生物にとっての脅威となっている。

 ワンユースで多消費されるレジ袋への批判的な意見は以前からあった。資源を大切に使う上でも一理あり、賛同も得やすいが、レジ袋を悪者にし、マイバッグをヒーローに祭り上げるだけでは、海のプラ汚染に歯止めをかけることは不可能だ。

 まず政府は、多様な使用済みプラ製品の分別回収と再生利用率の向上や、容器包装の簡素化に努力を傾注すべきである。

 日本の海岸に押し寄せる漂着ごみの多くもプラ製品だ。発生国に流出防止を強く申し入れなければならない。プラごみ問題の解決には、現代社会におけるプラスチックの役割など問題の本質に迫る視点が必要なのだ。

 食品購入スタイルの転換として包装材に竹の皮や間伐材を薄く削った経木(きょうぎ)など天然素材の利用も復活させたい。日本の森林の生態系復活にもつながる。

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