【外信コラム】中国、ツイッターめぐり「露骨な二重基準」

 米ツイッター社が、言論操作を目的とした使用を禁じる指針に違反したとして中国当局に関連する17万余りのアカウントを削除したと発表したことに対して、中国側が反発している。

 「一般の中国人の意見が政府と近いことを理由に発言権を奪うのか」。共産党機関紙、人民日報系の環球時報は社説で「中国大陸の声が封殺された」と批判した。中国外務省の華春瑩(か・しゅんえい)報道官も「本当に削除されるべきは(新型コロナウイルスや香港問題などをめぐって)組織的に中国の名誉を汚しているアカウントだ」と主張した。

 しかし、である。そもそも中国当局は検閲によってツイッターなど西側諸国のSNSやニュースサイトの大半を遮断している。検閲を回避する特殊なアプリはあるが、販売や使用をめぐって「規制が厳しい地方では摘発されることもある」(中国メディア関係者)。一方で華氏ら外交官や環球時報編集長などの“オピニオンリーダー”たちはツイッターを利用している。

 国内では当局が管理する情報しか発信させないが、海外では自由な「発言権」を求める。華氏の言葉を借りれば、まさに「露骨な二重基準」だ。体制存続のためなら手段を選ばないアンフェアぶりこそが、中国の国際的な名声と信望を傷つけていることに早く気付くべきだ。(西見由章「北京春秋」)

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