【主張】「男系男子」復帰案 安定策議論のたたき台に

 皇位継承にとり最も大切な原則である男系(父系)継承を守り、皇統を盤石にするよう求めた提言を歓迎したい。

 自民党の有志国会議員44人でつくる「日本の尊厳と国益を護(まも)る会」が発表した「皇位継承の安定への提言」である。

 天皇陛下、秋篠宮皇嗣殿下の次の世代で皇位継承権を持つ男性皇族は、秋篠宮家のご長男、悠仁さまお一方だ。安定的な皇位継承の維持が国家の基本に関わる重要事となっている。天皇陛下が即位に伴う大嘗祭(だいじょうさい)を11月に執り行われた後、政府は安定継承策の本格検討に入る。

 自民有志の提言は、「男系による皇位継承を、いかなる例外もなく、126代一貫して続けてきたのが日本の伝統である。これは、性差による優劣を論じるものでは全くない」として、男系による継承の堅持を求めている。父方を遡(さかのぼ)れば必ず天皇を持つのが男系継承をとる日本の皇統の特徴だ。

 提言は今の皇位継承順位を守った上で、(1)男系である旧宮家の男子が現皇族の養子か女性皇族の婿養子になる(2)本人に了承の意思があれば皇族に復帰できる-の2案を挙げた。立法措置が必要となる。2案の同時実施もあり得るとした。女性皇族との結婚は、「自由意志に基づく自然なものでなければならない」とした。

 提言は、旧宮家には「10代5人、20代前半2人」の男子が存在するとしている。

 「女性天皇」や女性皇族が、旧宮家出身でない民間人男性と結婚して生まれる子が皇位に即(つ)く「女系天皇」案には反対した。歴史上、一度も存在しなかった「女系天皇」を認めれば、日本に「異質の王朝」「天皇ならざる天皇」を生み出してしまうと指摘した。

 今回の具体的提言は、日本と皇室の歴史、伝統を踏まえ、実現可能性のある内容といえる。

 君主にとって継承の歴史、伝統の尊重は極めて重要だ。女系継承の容認は大きな混乱を招き、天皇の正統性を失わせ、象徴性を打ち砕く禁じ手である。

 護る会は大嘗祭の後、安倍晋三首相へ提言を提出する。首相は今年6月、皇統について「例外なく男系が継承されてきた。長い歴史を十分踏まえなければいけない」と語った。男系継承という皇統の大原則を国民に伝える努力を重ねつつ、今回の提言を議論の有力なたたき台にしてもらいたい。

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