【外信コラム】韓国社会では女房管理が問題か

 軍人政権だった全斗煥(チョン・ドゥファン)政権時代の1980年代に政治家スキャンダルをめぐって「女房管理をちゃんとしてるかね?」という言葉が流行したことがある。次期首相候補だった軍人出身の与党幹部が不正蓄財疑惑で問題になった際、「財産のことはすべて女房が管理していたので…」と弁明したからだ。

 当時、軍人家庭だからさもありなんかな…と思ったが、その後、歴代政権下でも高官夫人による不法な財テクなどが暴露され高官らが公職から追放される事件が相次いだ。ひいては現在の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の師匠である盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領(2003~08年)も夫人の金銭疑惑が問題になり退任後、自殺に追い込まれている。

 結局、韓国社会では家計など家庭の金銭問題や子供の教育はもっぱら夫人が担っていることが分かった。これは李朝時代をふくめ伝統的にそうらしい。現在、韓国社会を揺るがせている文大統領側近のスキャンダルもこれと関連がある。家族の投資疑惑や娘の不正入学疑惑は、どうやら旦那の政治的パワーをバックに夫人が主導していたようだ。

 今回も本人は「女房が…」と弁明しているようにみえるが、これまではそれじゃ許されず当然、厳しく責任を問われた。政権後半に入った文大統領も「女房管理」には気を使わざるをえない?(黒田勝弘「ソウルからヨボセヨ」)

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