【外信コラム】韓国のお客さんはまるで「隠れキリシタン」?

 先月から年齢も考えずいささか飲み過ぎだ。“反日不買運動”の現場をチェックしようと日本系ないし日本風居酒屋によく通っているからだ。店ではこれまではビールとなるとアサヒばかり出てくるので「サンケイはないの?」とよくからかっていたが、このところは激励の意味でもっぱら「アサヒ!」と叫んでいる。

 見聞きした感じでは、若者街の居酒屋はかなり影響が出ているようだが、常連が多い都心のビジネス街の店はそうでもない。日本の酒だけをずらり並べた行きつけのカウンター居酒屋の日本人女主人の言い草が面白かった。「時節がら足を運んでくれる韓国のお客さんは“隠れキリシタン”みたいなものですよね」というのだ。

 鎖国下の江戸時代、キリスト教禁制下で幕府の弾圧に抗してキリスト教を信じていたのが「隠れキリシタン」だが、昨今の韓国での政府・メディア挙げての対日不買扇動という“反日体制”に抗して、日本居酒屋に通うのはそれと同じというわけだ。

 韓国人たちは今、挙国的な反日愛国キャンペーンが荒れ狂うなかで、日本のモノが買いたくても日本旅行がしたくても、それを周囲に言ったり知られたりしてはいけないという心理になっている。まるで鎖国時代の李朝時代の風景である。(黒田勝弘「ソウルからヨボセヨ」)

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