【外信コラム】北朝鮮に対する食糧支援話の怪

 またぞろ北朝鮮に対する食糧支援話が出ている。韓国政府がことのほか熱心で核問題そっちのけで米国にしきりにお伺いを立てている。国内では親北団体や政府系の左翼メディアなどがそれを後押ししている。

 北朝鮮をめぐる食糧難情報はよくあるが、今回は核問題がらみの国際社会による経済制裁が影響しているようだという。とすると食糧支援は“制裁破り”ということになり、韓国政府が先頭に立ってそれをやろうというのだ。人道支援は核問題とは別だというが、そもそも北の食糧難の実態がよく分からない。

 北はミサイル開発などの軍事力強化や華やかな巨大マスゲームには依然、熱心だし、観光リゾート開発や首都・平壌での高層マンション、大型百貨店、ショッピングモール、レストラン、レジャー施設など「豊かな風景」をしょっちゅうPRしているではないか。文在寅(ムン・ジェイン)政権ヨイショの韓国メディアは北でのケータイやスマホの普及ぶりまで伝え「われわれと変わらない市民生活」と報道している。

 その一方で食糧難だという。何かの間違いではないか。超肥満の最高指導者の口から食糧難のことは公言できないとしても、外部世界による実態調査抜きの食糧難あるいは支援話は信用できない。国際的にそんな不透明な国への食糧支援など例がない。(黒田勝弘「ソウルからヨボセヨ」)

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ