【外信コラム】皮肉にも韓国世論に気付かせた日本の「ありがたみ」

 韓国と米国の保守同士の連帯をうたって約50の保守団体がソウルで共催した集会に先日、韓国人記者に誘われて取材に訪れた。朴槿恵(パク・クネ)前大統領の弾劾と親北左派の文寅在(ムン・ジェイン)大統領の就任以降、保守の存在感が低下したといわれる中、ホテルの会場には、人があふれ、思わぬ熱気に包まれていた。若い参加者が多かったのも意外に感じた。

 韓国の保守を代表する専門家らが次々登壇し、文政権が対北融和に傾き、安全保障がないがしろにされる現状を口々に憂えたが、彼らが米韓同盟とともに不可欠だと力説したのが、日本との連携だった。出席者の大半が韓国人で、日本に気を使う必要はない。いわゆる徴用工判決などで日韓関係が過去最悪と指摘される中でも問題を放置し続ける文氏にいらだち、言わずにはおれないといった調子で、会場からも賛同の拍手が上がっていた。

 韓国の大手各紙でも最近は、日本との協力の重要性を強調し、文政権に関係改善を求める記事を目にしない日はまれなほどだ。

 李明博(イ・ミョンバク)元大統領の竹島上陸や朴前政権初期の対日批判から見ても保守だからといって日本に“優しい”わけではない。文氏のあまりの北朝鮮ベッタリぶりと日本軽視が、皮肉にも日本の「ありがたみ」を韓国世論に気付かせたともいえそうだ。(桜井紀雄「ソウルからヨボセヨ」)

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