トランプ米大統領は7日、自身のSNSで、「イランへの爆撃と攻撃を2週間停止することに合意する。これは双方にとっての停戦となる」と投稿した。イランが事実上封鎖しているホルムズ海峡の「完全かつ即時、安全な開放すること」を条件に、攻撃の停止を決めたと述べた。産経新聞が報じた。
パキスタンのシャリフ首相は米東部時間7日、トランプ氏に対し、イランとの交渉期限を「2週間延長するよう要請した」とX(旧ツイッター)で発表。米国とイランの双方に対し、「2週間の停戦」を呼びかけていた。
トランプ米大統領によるイランへの「最後通告」は、期限直前まで延期に向けた極めて危うい交渉が続いていた。トランプ氏は自身のSNSで「一つの文明がつぶれる」とまで宣言し、核兵器使用の可能性すら示唆。世界が震撼する中、新たな緊張が走っていた。
「一つの文明が今夜死ぬ」SNSでの宣戦布告
トランプ氏は7日夜(現地時間)、自身のSNS「Truth Social」にて、かつてないほど過激な表現でイランを威嚇した。
「今夜、一つの文明が死ぬ。二度と元に戻ることはないだろう。私はそれを望まないが、おそらくそうなるだろう。しかし、今や完全かつ全面的な『政権交代』が実現し、より賢明で急進的でない精神が普及すれば、革命的に素晴らしいことが起こるかもしれない。誰にも分からないがね」(Truth Social、4月7日付)
この「文明の死」という黙示録的な言葉に対し、国際社会ではトランプ氏が核兵器の使用を辞さない構えではないかとの疑念が急速に広まった。
アルジャジーラ報じる「米政府の火消し」
この衝撃的な発言を受け、中東の有力メディア「アルジャジーラ」は、米政府内での困惑と否定の動きを報じた。
同メディアによれば、ホワイトハウスは「イランに対する核攻撃の計画はない」と否定。トランプ氏の過激なレトリックが引き起こすパニックを鎮静化させようと躍起になっている。同紙の観測によれば、現時点での核使用の可能性は低いとされているが、大統領の真意について明確な説明はなかった。(Al Jazeera、4月7日付)。
北朝鮮の不穏な動きと「第三次世界大戦」の懸念
さらに事態を複雑にしているのが、東アジアからの不穏な動きだ。軍事分析を行う複数のX(旧ツイッター)投稿者は、北朝鮮が「米国がイランを攻撃すれば、米国に対して核兵器を使用する」との声明を出したと伝えている。
もしこの情報が事実であれば、イラン情勢は中東一帯の紛争に留まらず、「第三次世界大戦(World War III)」へと発展するリスクを孕んでいる。北朝鮮はイランの脆弱性を目の当たりにし、自らの核抑止力を誇示することで米国を牽制する狙いがあるとみられる(World Affairs等、4月8日付)。
「Fワード(放送禁止語)」連発の恫喝外交
トランプ氏は6日の記者会見で、交渉期限を米東部時間7日午後8時(日本時間8日午前9時)と明言していた。期限内に合意に至らない場合、イラン全土を「一晩で壊滅できる」と通告。全ての橋や発電所の破壊を辞さない構えを見せたが、その裏では、大統領としての品格を疑わせる「Fワード(放送禁止用語)」を連発し、国際社会に衝撃を与えている。
日本の各メディアでは、トランプ氏がホルムズ海峡の再開を「優先事項」と強調したと報じている。公共放送NPRによれば、会見を去り際のトランプ氏は、対立を深めるイランとイスラエルの双方に対し、次のように吐き捨てた。 「基本的には、あまりに長く激しく戦いすぎて、they don’t know what the f* they’re doing(自分たちが一体何を『クソみたいなことを』しているのか分からなくなっている)2つの国があるということだ」(NPR、4月6日付)
SNSでの罵倒と日本への矛先
さらにトランプ氏は、海峡封鎖を続けるイラン当局に対し「Open the F-----’ Strait, you crazy bastards(あのクソったれな海峡を今すぐ開けろ、この狂った野郎ども)」と脅迫。 また、日本に対しても「北朝鮮から守ってやっているのに、ホルムズ海峡では助けてくれなかった」と名指しで非難し、再開後は米国が「通航料」を徴収するとの持論を展開した。
救出作戦成功の裏で高まる緊張
一方で、イランで撃墜されたF15E乗員の救出作戦については、計155機を投入した大規模な陽動工作により成功させたことを自画自賛していた。
「Fワード外交」と「文明破壊」の警告は、ひとまず矛を収めた形だが、イラン攻撃「2週間」の猶予は、さらなる譲歩を引き出すための究極のブラフなのか。まだまだ緊張状態が続きそうだ。
(zakⅡ編集部 霞蓮刃)
出典:産経新聞、NPR、PBS News、AP通信、ロイター通信、Truth Social、Al Jazeera、World Affairs 各4月6日~8日付報道より構成