「トイレにナプキン」厚かましい?「困った経験」74% 生理の予測が難しい女性の事情

三重県議会の共産党の吉田紋華(あやか)県議(27)が、市役所のトイレに生理用ナプキンが備えられていないことを指摘したX(旧ツイッター)投稿をきっかけに、女性の生理を巡る社会課題への関心が高まっている。民間の調査では、手元に生理用品がなく困った経験のある女性が7割以上もいることが明らかになっている。専門家は「女性の体の仕組みとして、生理がいつ始まるか正確に予測するのは難しい」と話す。

「生理用品に軽減税率を」

「トイレにナプキンを」という吉田県議のXへの投稿には、「持ち歩くべき」「厚かましい」などと批判的な反応があった一方、「万一のために置いてあげてもいいのではないか」「生理用品とトイレットペーパーも軽減税率にしてほしい」といった意見もあった。「小学校や企業で福利厚生として設置し始めている」などと、事例を紹介する声も散見された。

低用量ピルを処方するオンライン診療サービス「スマルナ」を展開するネクイノ(大阪)が令和3年に公表した、サービス利用者2428人から回答を得た「生理用品に関するアンケート」によると、ナプキンが手元になくて困ったことがある女性は74%だった。商業施設やオフィス、学校などのトイレに無料でナプキンをもらえるサービスがあれば「利用したい」とする回答は95%にのぼった。

令和3年に公表された生理用品に関するアンケート調査(画像はネクイノ提供)

「急な生理になり、手持ちも無くトイレットペーパーで対応した」「想定外に生理がきてしまい、ナプキンの自販機を設置している女性用トイレを探して歩いた」という経験談も寄せられた。

体の仕組みに理解を

そもそも、次の生理が始まる日を正確に予測し、備えることはできるのだろうか。

産婦人科医の高橋幸子さんによると「正常な月経周期は25~38日なので、月経周期は1カ月ごとにずれてもおかしいことではない」と話す。

生理開始日が予測しにくい最大の理由は、排卵日を特定しにくいからだ。「排卵はストレスなどの影響を受けやすいため、月経周期の中でも、月経開始日から排卵までの日数は安定しないことが多い」と高橋さん。

一方、排卵の後、次の生理が始まる日までの「黄体期」と呼ばれる期間は12~16日間が目安。「その日数は個人によって決まっており、一定の日数で安定していることが医学的に分かっている」と説明する。

そのため、基礎体温を毎日欠かさずつけて排卵日を特定していれば、生理開始日を正確に把握できるかもしれないが、日常的にそこまでするのは容易ではない。

高橋さんも「多くの女性が生理日を正確には把握できないし、周期が安定しているかどうかも個人差があることを知っておいてほしい」と話している。(篠原那美)

あなたにオススメ

©2026 The Sankei Shimbun & SANKEI DIGITAL Inc. All rights reserved.