襲撃に「怖い」 大阪・岸和田市長選討論会でN党立花氏が涙 切り抜き恐れ主催者撮影禁止

市長選を控える大阪府岸和田市役所

女性問題をめぐり前市長が市議会から2度の不信任決議を受け、失職したことに伴う大阪府岸和田市長選(30日告示、4月6日投開票)を前に20日夜、同市内で立候補予定者による公開討論会(岸和田青年会議所主催)が行われた。7人が出席し、約200人の聴衆を前に公約などを訴えた。「映像を切り抜きし、印象操作に使われることを防ぎたい」(主催者)とのことから、会場内は報道陣を含め撮影・録音禁止となった。

市長選にはこれまでに、失職した無所属の前市長、永野耕平氏、無所属新人の佐野英利氏、政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏が正式に立候補を表明。討論会には3人に加え、立候補に意欲を示す九鬼太郎氏、上妻敬二氏、瀬戸勝明氏、花野真典氏の4人が参加した。

討論会は、主催者の質問に各人が答えていく形式で進められた。

立花氏は立候補の理由について「わたしのような人間ですら、メディアにだまされてしまう。市民のみなさんが事実を知ることができない。(当選を目指さないとして出馬した)兵庫県知事選のように『2馬力選挙』といわれても仕方ないですが、立候補を決意しました」と説明。岸和田市長選でも自身の当選を目指さない姿勢を改めて示した。

一方、14日に東京都内の路上でナタで切りつけられて負傷した事件を振り返り「こないだ殺されかけて、すぐに救急車が来て治療してもらえるありがたさを実感した。早く政治家をやめたい。こわい。病院に行ってほんとうに思った」と涙ぐみながら吐露した。

永野氏は、財政改革などこれまで自身が取り組んだ施策を振り返り「7年前市長になったとき、だれにも負けない自信があったが、自信喪失していく7年だった。市民や職員さんに助けてもらわないと何もできない。最後の1年は周りに頼りっきりだった。7年前の自信満々のぼくよりも今はたくさんの仲間がいる。課題は山積しているが、一緒に支えてもらわないといけない」と現在の心境を語った。

市長になったら取り組みたいことについて、佐野氏は「人口減少、少子高齢化や経済活性化も課題。地場産業の振興、企業誘致、観光の活性化の必要がある。防災対策、インフラ老朽化、避難所の整備、行政効率化、デジタル化、市民サービス向上などに全力を尽くしていきたい」と抱負を語った。瀬戸氏は「経済活性化、減税で手取りを増やす。食料、ガソリンなど物価高が続いているので、市民の生活を向上させていく。高校卒業までの学校教育無償化など11の公約を公表している」と語った。

花野氏は市の課題について「リーダーが頼りない。市民はがんばっているが、ゆとりのない生活が続いている。政党政治に原因がある」などと指摘。九鬼氏は立候補は未定としながら「関西は交通インフラが整っていない。公約としては独立国家を作るということです」などと述べた。上妻氏は「将来、世界から侵略があるかもしれない。レールガンを設置しないといけない。あるいは核兵器を作るかですね」と持論を展開した。

岸和田市では、当時市長の永野氏の女性問題が昨年11月に発覚。永野氏は同12月に議会から不信任決議を受け、議会を解散した。選挙後の新しい顔ぶれによる市議会からも今年2月に再び不信任を突きつけられ、永野氏は失職。市長選が実施されることになった。

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