エレベーター大手フジテックの新社長に就任した原田政佳氏が19日、東京都港区の東京本社で会見し、「最高水準のコーポレートガバナンス(企業統治)体制をつくる」と抱負を語った。フジテックを巡っては、大株主の香港投資ファンド「オアシス・マネジメント」によるガバナンス問題の指摘や株主提案を経て、昨年から今年にかけて2人の社長が相次いで退任している。
原田氏は「前任者らはカリスマ性があったが、積極的な情報開示ができなかった面がある」と説明。情報開示に力を入れることで「オールフジテックとしての経営をする」と述べた。
「物言う株主」であるオアシスとの一連の経緯については、「(フジテックが)変わるきっかけになったということもできる」と評価し、「ぜひ近いうちに対話の機会を設けたい」とした。
原田氏は昭和59年にフジテック入社。常務執行役員などを歴任し、令和5年6月に社長に就任した。