(パ・リーグ、西武―日本ハム、24回戦、19日、ベルーナD)西武はクライマックスシリーズ(CS)進出に〝首の皮一枚〟の可能性を残す中、ドラフト1位ルーキー・蛭間拓哉外野手(23)=早大=が反撃の火を付けた。0-3の二回無死一、二塁で、ポンセの146キロの直球に詰まりながらも、ボテボテの打球で一、二塁間を破る右前打。満塁と好機を広げ、1死後に児玉の左犠飛で1点を返した。
「今日は〝不細工〟打法でいきます」。そう話した蛭間。直近5試合は18打数1安打と下降気味の中、試合前の打撃練習で〝師〟と仰ぐ栗山から「まずは気持ち、打者としての本能を大事にすること。不細工な形でも、バットの先っちょでも、ドン詰まりでも、相手のいないところに落とせばヒットはヒット。(自分の理想とする打撃フォームの)形を追求する前にまずはそういうところだ」との助言を受けた。
通算2116安打(18日現在)のヒットメーカーからの〝金言〟に、蛭間は「最近、相手バッテリーの配球とかを考えすぎて、調子が狂った部分があったので…。栗山さんのアドバイスに考えさせられるものがあった。〝今日はやってやろう〟という気持ちにもなった」と久しぶりの笑顔をみせていた。
三回には愛斗が2点適時打を放ち、3―3と試合を振り出しに戻した。