兵庫県・淡路島1周約150キロを走破するサイクリングイベント「2023淡路島ロングライド150」(同実行委員会主催、産経新聞社神戸総局など後援)が18日に開かれた。新型コロナウイルス禍を乗り越え、従来通りのスタイルでの開催は4年ぶり。厳しい残暑の中でも1721人が参加し、1574人が完走した。
「アワイチ」としてサイクリストの人気を集めるコースで、平成22年から行われている。しかし、令和2年以降はコロナの影響により中止が続き、この間は代替イベントなどで対応していた。
一行が淡路市夢舞台の淡路島国営明石海峡公園をスタートし始めたのは18日午前5時45分。時計回りに島を1周し、トップは午前11時42分にゴールした。順位や時間を争わない「ファンライド」形式となっており、制限時間までの完走率は91・4%だった。
イベントでは、約150キロのコースの4カ所に「エイドステーション」という名称の補給所を準備。各地で豚汁やタマネギスープ、チクワといった淡路島特産の食材などを使った料理が提供された。
島北端近くの明石海峡大橋が一望できる場所(淡路市岩屋)は、参加者側からみれば長い上り坂に。「あともう少し!」との声も上がる中、サイクリストたちは懸命にペダルをこぎ、その先にあるゴールを目指していった。
初参加で島を訪れたのも初めてという会社員、久保和貴さん(26)=愛媛県今治市=は完走後、「海の色など景色が良かったので、楽しく走ることができた。夕暮れの風景がみたかった」と笑顔。同様に島を1周した金沢市職員の谷野美里さん(29)=金沢市=も「山、海と変化に富んだ風景を楽しむことができた。(参加して)本当に良かった」と振り返った。