動画投稿サイトで俳優らを脅迫したなどとして、暴力行為等処罰法違反(常習的脅迫)や強要、名誉毀損(きそん)などの罪に問われた元参院議員のガーシーこと東谷義和被告(51)の初公判が19日、東京地裁(佐伯恒治裁判長)で開かれた。被告は起訴内容について「間違いありません」と述べ、被害者らに謝罪の言葉を述べた。弁護側は「脅迫に常習性はなかった」として、一部争う姿勢を示した。
検察側は冒頭陳述で、詐欺トラブルへの関与を報じられた被告が、知人らが手のひらを返すような態度を取ったことから報復を思い立ったと指摘。暴露動画を配信し、多額の収入を得るようになったと指摘した。
起訴状によると被告は昨年2~9月、動画投稿サイト「ユーチューブ」で俳優の綾野剛さんら4人を脅迫したなどとしている。今年2月には綾野さんら2人に告訴状を取り下げさせようと考え、交流サイト(SNS)などで脅したとされる。
この日は、検察側の冒頭陳述や証拠調べが行われた。次回の公判は10月30日。弁護側の立証が行われる見通し。
被告は昨年7月の参院選比例代表で旧NHK党(現・政治家女子48党)から初当選。海外に滞在して一度も登院せず、今年3月に参院本会議で除名された。被害者らの刑事告訴を受けて捜査していた警視庁が6月、帰国した被告を逮捕した。