あたたかな色彩の水彩画や絵本で知られ、令和2年に亡くなった画家、安野光雅さんが京都の風物を描き、産経新聞で連載した原画を紹介する「安野光雅展 京都洛中洛外を描く」(産経新聞社企画協力)が16日、広島県熊野町の筆の里工房で始まった。
「文化の姿を写したい」と、80歳を過ぎた安野さんが平成23年から約8年間にわたって京都を旅し描いた連作。金閣寺、東寺、嵐山といった神社仏閣や名勝にとどまらず、舞妓(まいこ)などの人物、京都府北部の棚田や稲刈り風景など、多彩なテーマに取り組んだ95点をエリアごとに展示、作品鑑賞しながら旅気分を味わえる。
また、島根県津和野町立安野光雅美術館所蔵の「さよなら さんかく」の絵本原画、「片想い百人一首」で創作した和歌を書いた書作品も特別展示。
11月12日まで。月曜日休館(祝日の場合翌日)。一般800円、小中高生250円。