2025年大阪・関西万博のプロデューサーを務めるロボット学者で大阪大教授の石黒浩氏が19日、新興企業の支援拠点「ミューイック・カンサイ」(大阪市)で、万博やアバター(分身)ロボットを使った仕事の拡大をテーマにしたイベントに登壇した。
三菱UFJ銀行系の同拠点が同日、アバターロボットを実用化する企業「アビータ」との協業を始めたことに合わせて開催。同社の最高経営責任者(CEO)の石黒氏と、同じく万博でプロデューサーを務める音楽家の中島さち子さんが、ミューイック会員企業の担当者らと交流した。
2人がそれぞれ講演し、石黒氏は自らのパビリオンでのアバターの活用計画を紹介。「人間は人間そのものをデザインでき、環境も作れるほど強大な科学技術の力を手に入れた。未来を責任を持ってデザインしないといけない」と強調した。
中島氏は、科学技術の進歩を前向きに受け止めつつ、「今のテクノロジーで捉えられていないものがあるはずなので、感覚をとぎすませておく必要がある」と語った。