上川陽子外相は14日、外務省で就任記者会見に臨み、「先人たちが築いてきた日本外交の成果をしっかりと引き継ぎ、重要課題に全力で取り組んでいく決意だ」と抱負を述べた。今月下旬に出席する予定の国連総会については、「日本の存在感を示すとともに世界各国のカウンターパートとの信頼関係を構築していきたい」と語った。
上川氏は外相就任にあたり、①日米同盟を安全保障の根幹としつつ、外交と防衛を連携させて日本の領土、領海、領空を守り抜く②日本の科学技術力や感染症対策などを生かした地球規模課題への取り組みで国際社会をリードする③国民に理解され支持される外交を展開する-の3点を重視する考えを示した。
その上で、人的体制や財政基盤の整備を含めた外交実施体制の抜本的強化を図るとして、「目先だけではなく、長い時間軸を念頭に置いた外交を進めることが必要だ」と述べた。