富田林市など4市町村を中心に「金剛バス」を運行する金剛自動車(同市)が路線バス事業を12月20日で全て廃止する問題で、4市町村は12日、連名で代替交通支援を求める依頼書を別の路線バス事業者2社に発送した。富田林市によると、事業者の回答を得てから12月21日以降の具体的な運行内容について、来月にも設置する法定協議会で協議を行うとしている。
一方、金剛自の白江暢孝社長(39)が同日、初めて記者会見を行い「利用者の皆さまにご迷惑をおかけして申し訳ない。ご理解をいただきたい」と謝罪。同社を「何年かかるかわからないが、解散の方向に持っていきたい」と話した。
会見で白江社長は同社の路線バス事業の推移も明らかにした。平成25年度に乗客約172万人、売上高3億1400万円だったが、令和3年度は約106万人、2億500万円へ落ち込んでいた。2~4年度の過去3年間は赤字だった。
運転手は安定した運行をするには約30人が必要だが、他社からの派遣3人を含めて現在は20人。運転手の残業規制が強化される「2024年問題」などを理由に「事業を継続したかったが、今の段階で止めないともっと大変なことになる」(白江社長)と説明した。