厚生労働省は8日、新型コロナウイルス患者向けに病床を空けた場合、医療機関に支払う「病床確保料」について、令和2~3年度に岩手、徳島両県を除く45都道府県で計約504億円を過大に交付していたと発表した。全額返還を求める。
厚労省によると、患者が入院し、病床を使用した期間は交付の対象外だが、医療機関が患者の退院日を「空床」と誤って算入したケースが多かったという。医療機関の種別や、集中治療室(ICU)などの病床区分で金額が異なるにもかかわらず、区分を誤って交付申請していた事例もあった。これらが過大交付の大半を占めた。
他に、看護師などの人員を確保できず、患者の受け入れを断った医療機関に対し、病床確保料を支給していた事例が三重県で計1594万円あった。既に返還された。