中古車販売大手ビッグモーター(東京)が、福島県と岐阜県で計画していた計2店舗の新規出店を白紙に戻したことが6日、分かった。同社は自動車保険の保険金不正請求問題で会社の存続が危ぶまれ、運転資金の確保に必死だ。和泉伸二社長は販売を強化するよう社員に号令をかけたが、顧客離れは深刻でむなしく響く。
出店を取りやめたのは、16日にオープン予定だったいわき平塩店(福島県いわき市)と11月にオープン予定だった大垣店(岐阜県大垣市)。広報担当者は「被害にあったお客さまや国の検査への対応を優先するため」と説明した。公式サイトに掲載していたオープン予定の情報は6日までに削除した。
店舗運営の合理化策としては愛知、三重、高知、宮崎各県の計4店舗を8月末に閉鎖し、近隣の店舗に統合したのに続く動きとなる。