【北京=三塚聖平】中国外務省は29日、英国のクレバリー外相が30日に中国を訪問すると発表した。香港メディアによると英外相の訪中は約5年ぶり。両国関係は香港や新疆(しんきょう)ウイグル自治区の人権問題を巡って冷え込んできたが、経済協力をテコに関係改善が進むかが焦点となる。
クレバリー氏は中国滞在中に、王毅(おう・き)共産党政治局員兼外相らと会談する見通し。中国外務省の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は29日の記者会見で「中英関係や、ともに関心を持つ国際、地域問題について深い意思疎通を行う」と述べたが、会談相手など詳細は明らかにしなかった。英側に対して「中国側とともに中英関係の安定、発展を推進するよう望む」と呼び掛けた。
欧米メディアによるとクレバリー氏は当初、7月下旬の中国訪問を予定していたが実現しなかった。7月25日に外相職を解任された秦剛氏が動静不明となっていたことが延期の理由と指摘されていた。