将棋の藤井聡太叡王(21)=棋聖・竜王・名人・王位・棋王・王将=の叡王就位式が28日、東京都内で行われた。藤井叡王は「この(五番勝負の)経験を生かし、今後、さらに実力を高めていけるよう取り組んでいきたい」と述べた。
藤井叡王は4~5月の第8期叡王戦五番勝負で、振り飛車党の菅井竜也八段(31)を3勝1敗で下し、3連覇を達成した。
式では日本将棋連盟の羽生善治会長(52)から就位状が贈られた。藤井叡王は「振り飛車党とのタイトル戦は初めてで、新鮮な気持ちで開幕を迎えた。第2局は完敗、第3局も苦しい局面が多く、大変なシリーズだった。一方で、得るものが多いシリーズでもあった」と振り返った。
藤井叡王は並行して行われた第81期名人戦七番勝負で名人獲得と史上2人目の7冠同時保持を20歳10カ月の史上最年少で達成した。
藤井叡王は続く第94期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負と第64期王位戦七番勝負で防衛に成功し、7冠を堅持。今月31日に開幕する第71期王座戦五番勝負で、将棋界初の全8冠制覇を目指し、名誉王座(王座連続5期)が懸かる永瀬拓矢王座(30)に挑む。